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2010

12/30

Thu.

23:21:43

いまは見えないものを見つけ出す 発想の視点力 

Category【自己啓発


いまは見えないものを見つけ出す 発想の視点力いまは見えないものを見つけ出す 発想の視点力
(2009/08/12)
三谷 宏治

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書き出しをご紹介します。

はじめに
問いも答えもそこにある

いま求められる“発見力”

 社会人になって丸一年も経つと、同期の中でも差が出てくる。数年も立てば、それは決定的なものとなり、さらに恐ろしいことに気づく。
「もう28歳だ。これまでひたすら尊敬する上司を追いかけてきた。でもあの人の28歳の頃に、自分は全然追いつけていない」
 上司との差は、経験の差だと思っていた。同期との差は、配属された職場やプロジェクトの差だと思っていた。だけど、違う。
 それは、同じ経験や事象から、何を見つけ、学び取れるかの発見力の差だ。
 毎朝、新聞を斜め読みし、週末には1~2冊のビジネス誌に目を通す。ネットで情報収集といっても、ボーたるサイトのトップページに出てくるモノを適当にクリックするくらい。どんどん元を辿って英語の原文にまで遡ることは滅多にない。



今年はアイデアを生むとか、考え方を教える本を多く見かけた気がします。なかなか日本のリアル書店を覗くことができないので実際の状況はよくわかりませんが、少なくともネットで得られる書籍情報ではこれらの話題が多く語られていたように感じられます。

この本は発想を伸ばす視点を①比べる②ハカる③空間で観る、の3段階に分けて方法を伝授。発想力は先天的なものではなく、今からでも鍛えることができるんだそうです。たしかにこの3つに順ずる方法にちょっと注意を向けることで、考え方が変わってくるように感じました。

まず、比べることについて。これはどんなモノサシを使い、どこに注目し、それぞれどんな違いが上げられるかに注目します。比べるときにも漠然と対象物だけを見るのではなく、矛盾点やその周辺にも目を向けるとよいそうです。この章で印象に残ったのは自己分析についてでした。自分を客観的に判断する際には、自分自身の現位置を的確に判断しなくてはなりません。それには他との比較も必要になる。このトレーニングは日々続けようと思っています。

「はかる」には図る、計る、測る、量るなど、定量を詳しく知る作業のことだと言えると思います。私はこれをある程度数字化する作業だと認識しました。数字化することで、より詳細が伝わる。時系列にモノを考えるには、このハカる作業はとっても便利ですね。

最後に空間で観る、です。この章ではJAH法(軸値巾)を駆使するステップが紹介されています。軸は属性を、値は対象物がその属性の中でどういった状態にあたるのかを示し、巾はその属性の中で取り得る値の全てを示しています。本書ではりんごが例として挙げられているのですが、リンゴの軸の一つは色、この場合の値は赤。巾としてみれば、他に青リンゴや黄色いりんごなどが上げられます。このやりかたでモノを観ていく時、分析する際の大きなヒントになるようです。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・たしかにコンサルタントの人たちが、最初から鋭い分析力と際立った発想力を持っていたわけではないはず。会社で教育を受ける機会がないのなら、こういった本で独学していかなくちゃダメなんだ!と強く思った次第。

・私の行動力のなさは家が好きすぎて、半ヒキコモリになりつつあるからではなく、発想力のなさに関連しているんだと思いました。もっと言えば分析力のなさですね。こんな風に考えることが身についていれば、きっとどんどん動きたくなるはず。

・判断力をつけるには、次々にその後の展開が予想できなくてはならない気がします。それでGOサインを出したり、撤収を考えたりすると思うんだけど、その後の展開を想像できないとゆらゆらといつまでも優柔不断になっちゃう。この一冊で自分のダメさが見えました。



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2010

12/29

Wed.

06:32:19

わたしが棄てた女 

Category【日本文学


わたしが棄てた女 (講談社文庫 え 1-4)わたしが棄てた女 (講談社文庫 え 1-4)
(1972/12/15)
遠藤 周作

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書き出しをご紹介します。

ぼくの手記(一)

 男やもめに蛆がわく……
 むかしから言われてきた言葉だが、慎みぶかい読者姉妹はまさか、若い青年二人の下宿を、のぞかれたことはありますまい。彼等がいかに物ぐさで、その住む部屋がいかに乱雑で、臭気にみちているかをじかにかいで見たこともありますまい。
 しかし、貴女にもし、遊学されている愛すべき兄弟、恋人がおありなら、ある日、突然、その下宿を奇襲されることをお奨めしましょう。襖をあけられた途端、あなたは、
「まア。いやッ。」
 顔をあからめ、絶句なさるにちがいない。
 この物語は、戦争が終わって三年後の二人の若者の下宿からはじまるのだが、女性の読者を多少、辟易させる部分が出てきたとしても、それは必ずしも、こちらの罪ではない。当時、長島繁男とぼくこと吉岡努は、独身の学生だったのである。二人が共同生活を営んだ神田の下宿は、さすがに蛆まではわかなかったが、夏には自慢できるほどノミがピョン、ピョン飛んでいた。神田の焼けあとや復興したばかりのバラックがみおろせるこの六畳は、それでも下宿難のあの時代に、敷金不要、権利金いらずで、見つけるに随分、苦心したものだった。



『林真理子の名作読本』で紹介されていた一冊です。この小説が一番最初に紹介される名作。横に小さく昭和38年に「主婦の友」に掲載されていたという簡単な紹介文が書かれています。舞台は戦後すぐの東京で、主人公は一流ではない大学に通う吉岡。この吉岡が最初から最後まで、まるで女性の敵とでも言いたくなるような嫌なやつなんですね。今で言うところの肉食まる出しな男です。

吉岡はお金もなく、抱ける女もいない大学生。そもそも戦後すぐのことですから、結婚前に処女を失うことは稀だったんじゃないかと思われます。しかし赤線に行って欲を処理する金もない吉岡は、適当に抱ける女を得ようと田舎出身の女工ミツに目をつけます。ミツは大学生というだけで吉岡に憧れを抱いている。なによりもミツは美しくもなく、家柄もよいわけではありません。吉岡はそんなぱっとしないミツをちょうどよい女として2回目の出会いでミツを抱きます。しかも欲さえ満たされれば即効ミツを邪魔にする。

林真理子さんもおっしゃってますが、この吉岡の態度が最初から最後までムカついてしょうがない。吉岡はミツをはけ口として利用しているにもかかわらず、ミツは吉岡を想っているというのもなんともやるせない気持ちになります。そのうち吉岡はミツの前から姿を消し勤め先の女性と付き合うようになるのですが、その女性は以前ミツと同じ工場で働いていたことのある人だった。吉岡の頭の中にミツの存在がちらつきます。しかし後悔しても、もう遅い。

結末はとてつもなく悲しい小説です。「棄てた」の意味が重くのしかかります。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・遠藤周作先生といえば敬虔なクリスチャンのイメージがあります。なのにこの作品はなんどもドロッとしている。初めて遠藤作品を読みましたが、こんなに重いのかーという驚きばかりが募りました。

・林真理子さん、この作品を高校生のときにお読みになったんだとか。アラフォーの私が読んでも十分に衝撃的です。高校生ならもっとどきつい小説に感じられるんじゃないでしょうか。



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2010

12/28

Tue.

07:39:26

飛ぶ教室 

Category【児童文学


飛ぶ教室 (ケストナー少年文学全集 (4))飛ぶ教室 (ケストナー少年文学全集 (4))
(1962/05/16)
ケストナー

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書き出しをご紹介します。

第一のまえがき

ケストナー夫人とそのむすこの議論― ツークシュピッツェ山をのぞむ― ゴットフリートという名のチョウチョ― 黒と白のぶちのネコ― 消えない雪― なごやかな仕事じまいと、子牛は、雄牛になるかもしれないという、もっともな話

 こんどは本式のクリスマス物語です。ほんとうは、私はこれをもう二年まえに、核つもりでした。それから去年は、ぜひとも書くつもりでした。ところがそうしようとすると、いつも何かじゃまが起こりました。とうとう私の母は、このあいだ、「おまえはことしあれを書かなければ、クリスマスになにもあげませんよ!」といいました。
 それで、すっかり決心がつきました。私は大いそぎでトランクを荷づくりしました。ラケットと水泳着と緑いろの鉛筆と、おそろしくたくさんの原稿紙を入れました。そして私たちが汗をながしながらあわただしく停車場の構内に着いたとき、私は「さて、どこへいったものか。」と、くびをひねりました。というのは、いちばん暑い真夏のさかりにクリスマス物語を作るということが、どんなにむずかしいかは、わかりきっていましたから。「身を切るように寒く、雪がどんどんふっていました。アイゼンマイヤー先生は、窓から外を見ると、両の耳たぶがこごえました。」などと、こしを落ちつけて、うまく書くことはできません― どんなにやろうと思っても、そんなことは、この八月には書けません。おふろにはいって、シチュー肉のようにあぶられる思いをし、日射病を覚悟しているんでは、ね!それとも?



upが少し遅れてしまいました。小学生の頃から、クリスマスが近くなるとかならずこの本を手に取って来ました。そしてクリスマスじゃなくてもたびたび手に取りたくなる児童書です。

「飛ぶ教室」とはクリスマスに演じられる演劇のタイトルです。演じるのはドイツのギムナジウムに通う男の子達。この学校には寄宿舎があり、そこで暮らす少年達がみずから台本を作り演じる予定になっています。ここに出てくる少年たちは、みな絵に描いたような少年らしい少年です。わんぱくで、友情を大切にし、将来へ夢を抱きながら暮らしている。舎監の先生を尊敬するだけではなく、また日本とは違って学校の教育システムが長いことから上級生の姿を見ながら大人になることを学んでいけるのもドイツの児童文学の特徴のような気がします。

ケストナーの作品はどれも、子どもが抱く心の痛みを届けようとしているように感じられます。親を思う気持ちや「このままではいけない!」という自分への焦り、そしてなによりも溢れんばかりの友情が子どものみならず大人へも感動を与えてくれます。本書では、舎監のベク先生と学校の近くの禁煙車両で生活する禁煙先生の姿を通して子どもの心を上手に投影させています。

私のお気に入りは、「授業が現場検証になる」という台詞のほか、前書きの中でケストナー氏が小言を言うお母さんを怒らせるために「花に水をやって!」とどなるシーンです。「いってきます」でも「体に気をつけて」でもなく、この言葉が出てくるあたりにケストナー氏のユーモアを感じずにはいられません。

この物語、私が始めて読んだのは小学校の低学年の時でした。父が持っていた児童文学全集のドイツ篇に収められていたのですが、このお話をいつでも読んでいたせいかドイツ篇だけが私の部屋に保管されていました。子どもの頃は、友達に囲まれて生活しているマルチンやヨーニーがうらやましく感じたものです。季節に関わらず、ふと読みたくなるお話です。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・私はこの本で読書の楽しさ、素晴らしさを学びました。この頃なかなか本を読む時間が取れずにいたのですが、クリスマスを利用して本書を手に取り、やっぱり読書って楽しい!と思った次第です。

・全ての登場人物に愛着を感じます。こんな風に生きていこう!というお手本がたくさん詰められた一冊です。


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2010

12/20

Mon.

23:46:11

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 

Category【自己啓発


20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
(2010/03/10)
ティナ・シーリグ

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書き出しをご紹介します。

 

今、手元に五ドルあります。二時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか? これは、わたしがスタンフォード大学で実際に学生に出した課題です。クラスを一四チームに分け、各チームには、元手として五ドルの入った封筒を渡します。課題にあてられる時間は水曜日の午後から日曜日の夕方まで。このあいだ、計画を練る時間はいくら使ってもかまいませんが、いったん封筒を開けたら、二時間以内にできるだけお金を増やさなくてはいけません。各チームには、実際にどんなことをしたのかを一枚のスライドにまとめ、日曜日の夕方提出してもらいます。そして、月曜日の午後、チーム毎に三分間で発表してもらいます。学生たちに起業家精神を発揮してもらおう― 常識を疑い、チャンスを見つけ、限られた資源を活用し、創意工夫をしてもらおうというわけです。
 同じ課題を出されたら、みなさんならどうしますか? いろんなグループにこの質問をすると、たいてい「ラスベガスに行く」とか、「宝くじを買う」と言う人がでてきます。ドッと笑いが起きます。こういった人たちは、それなりのリスクを取って大金を稼ぐという、ごくごく低いチャンスに賭けているわけです。次によくあるのは、五ドルで道具や材料を揃えて、「洗車サービスをする」、あるいは「レモネード・スタンドを開く」といった答えです。二時間のあいだに、使ったお金よりも多少儲けようという人にとっては、それもいいでしょう。ですが、わたしが教えた学生のほとんどは、こうしたありきたりな答えのはるかに上を行く方法を見つけました。できるだけ多くの価値を生み出そうと、課題に真剣に向き合い、常識を疑った結果― 豊かな可能性に気づいたのです。



随分前に購入した本だったのですが、今まで読まずにいたことを本当に後悔。なんてもったいないことをしたんだろう!と本気で思いました。手に取った理由は、年末が近づき2010年のベスト書籍のランキングなどでもれなくこの本が登場するからでした。読了後は付箋がみっしりついていたり、線がじゃんじゃん引かれたり、あちこちにドッグイヤーが作られているのではないでしょうか。

この本はアメリカのスタンフォード大学で授業を受け持っている先生が書いたものです。息子さんがそろそろ二十歳を迎えるにあたり、日ごろ生徒さんの成長の過程で感じていることを1冊の本に綴ったもの。全10章ですが、どれもすっと頭に入ってきます。

全ては問題解決の糸口の見つけ方に関連。単に目の前の問題を淡々と処理していくのではなく、そこにはありきたりではないアイデアでもって確実に前進していく姿があります。学生さんの奇抜なアイデアにもびっくりですが、それらのケーススタディを作りだす教授にも驚きです。シリコンバレーのお膝元、なるほどこんな風に才能を育てていくのか!と勉強になりました。

20歳じゃなくても、たくさんのヒントが隠された本です。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・私もこの本は2010年に読んだ本のベスト5内にカウントしたいと思います。

・オーディオブックや電子書籍を常に携帯したいです。
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2010

12/13

Mon.

21:02:58

散歩のとき何か食べたくなって 

Category【随筆・エッセイ


散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)
(1981/10)
池波 正太郎

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書き出しをご紹介します。

銀座・資生堂パーラー

 年齢をとるにしたがって、懐旧の情が濃くなるという。
 このごろ……。
 週に何度か、これだけがたのしみで出かけて行く映画の試写を観終えてから、知らず知らず散歩の足が、生まれ育った浅草へ向かうのをどうしようもない。
 そして、また、去年あたりから、散歩の前後に何か食べたくなったとき、銀座の〔資生堂〕へ行くようになったのは、同じ理由なのかも知れない。
 私が〔資生堂〕の洋食を口にしたのは、もう四十年も前のことで、それから約八年ほどの間、この店の味に親しんだのち、銀座も資生堂も私たちも戦争に突入し、洋食どころのさわぎではなくなってしまった。
 その戦前の味が、いまも変わらずに厳然として存続していることは、戦前の銀座が、いまも尚、味に残っていることなのだ。



『林真理子の名作読本』で紹介されていた一冊。

昭和56年(1981年)に文庫化された本ですので、いまから30年前のグルメ本です。文庫化当時だってすでに戦後約30年です。ところが戦前や戦後すぐのお話が随分でてきます。しかし、よくよく考えてみると、その時に残っているお店こそがまさに「老舗」ということなんでしょうね。巻末に店名索引がありますが、すでに存続していないお店もあって、平成の今でも同じ味を楽しむことがどれだけ難しいかがわかる。

著者はお酒をたしなむ方でしたので酒と相性のよいものも多いのですが、お酒のあとに甘いものが欲しくなったらしいです。あまりにおいしそうで、思わず今もそのお店があるかどうか検索してしまった甘味がいくつもありました。

お支払いした金額もちらほら出てくるのですが、戦前の数銭円という今では馴染みのない金額から、1万円の定食までさまざま。場所も銀座のほか、京都、信州、大阪、フランスと各地に及びます。どのお食事にも作り手の愛情と、頂く側の心から楽しむ様子が伝わってくる。映画の帰りにぷらっと洋食を食べに行く、そんな著者の姿は粋でステキです。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・若い頃に食べた味って、以外と覚えているものです。そしてもう一度食べたいと思うし、久々に帰郷すると食べたくなる。

・札幌のあの店、この店を思い出しました。今でも続いているのかなぁ。
 

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2010

12/10

Fri.

14:23:16

意思決定力 

Category【自己啓発


意思決定力意思決定力
(2009/10/17)
本田 直之

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書き出しをご紹介します。

プロローグ  

「自分の人生を、自分でコントロールしていますか?」

 うまくいっている人には、「ライフスタイルの基本ルール」があります。
 これはビジネスでも人生全般でも間違いなく役に立つ、有効な武器。
 ライフスタイルの基本ルールがあれば、「みんなが○○をしているから」という理由で流されず、自分に本当に必要なものは何かを見極めて選択できます。
「これからの時代は○○したほうがトクだ」という誰かの意見を鵜呑みにせず、自分の判断に基づいて、自分の未来の「運用方法」を決める自信も生まれるのです。

 そして、「ライフスタイルの基本ルールを司どるものこそ意思決定力である」というのが、わたしの考えです。



全7つのステージを追いながら、意思決定力を身につける本です。ステージは大まかに説明すると、以下。

① 目的感を明確にする
② 情報のインプット
③ 選択肢の抽出
④ シミュレーション
⑤ 意思決定し、行動する
⑥ リカバリー力をつける
⑦ 常に意思決定力を鍛える



だいたい見開き1ページで、各ステージですべきことがテーマとなって取り上げられています。そのタイトルだけ見ても、優柔不断というか流されて生きているような私にはハッとするようなものがいくつもありました。

日米を行き来する著者だからこそですが、アメリカとの比較が時々出てきます。たしかにアメリカは州ごとに法が違い、移動が多くなればなるほど対応するための努力が必要です。さらには他民族国家で、自分の常識が相手に伝わるとは限らない。だからこそ、自己主張ができるような教育方針を採っている。けれども日本の場合、乗ってしまえばエスカレーター式です。親が、会社が重要な判断をしてくれたり、責任を取ってくれます。確かにこれでは決定することどころか、考える習慣も薄れてしまいます。

今回出てきた知識の中で重要なのは、「プロコン」と「コンティンジェンシー・プラン」ではないでしょうか。

「プロコン」とは、一つの案件に対してプロ=メリット、コン=デメリットを挙げていく手法です。紙を一枚用意し、真ん中に線を引きます。そして右にコン、左にプロを書き出していく。この作業で何ができるかというと、感情だったり自分の欲望だったりといった主観を排除することができます。客観的な見方ができるようになる、ということですね。

「コンティンジェンシー・プラン」は、何か不測の事態が起きた時のために、最悪時にどう動くかという計画を練る手法です。悪い状態に陥ってから「さて、どうしようか」と考え始めるのではなく、前もって想定をしてある程度のリカバリーの道筋をつけておく。私は物事のデメリットばかりに注視してしまう傾向にあり、それは親の教育に大きく影響されています。なにか新しいことをしようと思ったとき、必ず親に「ダメ」と言われる。今でも「ダメ」と言う時に親がしていたように、あれこれマイナス要素を淡々と語る癖があります。この手法を知っていたら、リカバリーするための準備をしっかり整えて、実行に移していたに違いないです。これからはこの方法を取り入れて、前進できそう。

本書の最後には意思決定のプロセスが図解になって掲載されています。そのページを見るだけでも有益です。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・久々に読んだ本田直之さんの書籍。淡々と語られてますので、さっと読むことができます。なのにしっかり心に根が張るのが不思議ですね。


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2010

12/09

Thu.

22:52:48

自分をいかして生きる 

Category【自己啓発


自分をいかして生きる自分をいかして生きる
(2009/09/17)
西村佳哲

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書き出しをご紹介します。

まえがき

<仕事>は<人生>と、<働き方>は<生き方>と背中合わせで、ほかの誰も肩代わりすることができない一人ひとりの生に直結している。
 つまりそれは極めて個別的なものだ。普遍的な言葉で語りきれるものじゃない。
 こうすればいいとか、こんな風に働くべきだとか、生きるべきといった話を他人が示すことはできない。誰も自分にはならないし、自分も誰にもならないからだ。
 自分は自分にしかなれないし、その意味において、誰もがその人なりの道筋をすでに歩いていると思っている。

 僕はデザインやものづくりと、教育と、文筆の仕事を手がけている。30歳を過ぎた頃に、会社勤めをやめて独立した。
 やめてみて、自分は大きな会社での働き方― ミーティングの持ち方や物事の決め方など、もろもろ― しか知らないことに気がついた。



以前にご紹介した『自分の仕事をつくる』の第2弾。

今回はインタビューよりも「働く」とは何かを深く追求する内容になっています。インタビューは2本あって、一人はアメリカで小さなインを経営する女性、もう一人は蕎麦屋さんになった元有名デザイナーが登場です。

ワークライフ・バランスを尊重する世の中になってきて、働き方も随分変わって来ています。しかし、それでも今の仕事に不満や疑問を持つ人も相変わらずたくさんいるはずです。仕事って、そもそもどうやって選ぶべきなんだろうか。選ぶって概念でよいんだろうか。だとすると、好きなことを仕事にするってどうなんだろう。そんなことを自問せずにはいられなくなる。親の世代のように、一度お世話になったら定年まで働かせてもらえる時代ではありません。ましてや年功序列で昇進なんてことも、もう過去のお話です。人はお金がなくては生活できない。だから働かなくちゃいけない。社会の中で自分の「なにか」を提供しなくちゃならない。

この本を読んでると、たまねぎを一皮一皮むいていくみたいに、心にある葛藤がそぎ落とされて核=本当の喜びが何かが見えてきます。前作同様、仕事の中になんらかの夢やロマンを育てながら仕事をしたいという気になる。

奈良でカフェをしているオーナーのお話が出てきます。この方がカフェを開くまでのお話を読んでいると、何か見えない力に引き寄せられているような印象を受けました。見えない力に押されて、気づいたら建物を借りることになってた。そうしたら、カフェをやらずにはいられなくなっちゃった。

仕事にも運や縁があるのかもしれません。目の前にあるものを精一杯取り組む。そのうち、気づいたら道が開けてたってことになったら嬉しいですね。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・デザイナーさんのお話って、おもしろいですね。クリエイティブなお仕事をなさっているゆえの独特のアイデアに刺激を受けました。

・インの奥さんの話は本当にステキ。中に添えられている写真を見て「これなら人気になるだろうな」というのがすぐわかりました。心地良さそうなイン。いつか泊まってみたいです。


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2010

12/08

Wed.

22:39:39

スティーブ・ジョブズ 成功を導く言葉 

Category【自己啓発


スティーブ・ジョブズ 成功を導く言葉 (青春新書INTELLIGENCE)スティーブ・ジョブズ 成功を導く言葉 (青春新書INTELLIGENCE)
(2009/06/11)
林 信行

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書き出しをご紹介します。

はじめに

 今日の社会人は多くの不安を抱えている。問題が山積みし、解決の糸口が見いだせない。そして、何に楽しみを見つけ、どのように人生を歩めばいいのかが見えてこない。
 幼い頃は、本で読んだ偉人や、テレビ画面を飾る華やかなヒーローが希望の光を照らし、自分もこうなりたいという元気を与えてくれた。
 しかし、今の社会からはそうした人物が消えてしまった。
 そんな中、ある男の話がそこかしこで語られるようになってくる。
 男の名はスティーブ・ジョブズ。アップル社の最高経営責任者(CEO)だ。コンピューターメーカーの経営者が偉人になれるのか、と疑問を持つ人もいるだろう。しかし、彼は自分の信念を貫いて、一度ならず二度、三度と、世の中のしくみを変えてきた。
 21歳で、パソコンの可能性に賭け、アップル社を築いて成功させ、1984年には今日のパソコンの手本となるMacを世に送り出す。しかし翌年、自らスカウトしてきた経営者に、人生のすべてを賭けてきた会社を追い出されるという悲劇に見舞われる。



購入したことをすっかり忘れていました。多分この6月に帰国した時に空港で購入したんだと思います。

先週遅ればせながらiPadを購入しました。すでに新しいiPadの噂が流れておりますが、韓国ではこの11月30日に発売になったばかり。iPadを使い始めてすぐ手放せなくなったほどに愛用しています。ふと棚に目を向けるとスティーブ・ジョブズの文字が。ということで、早速読んでみた次第です。

この本は著者が雑誌やインタビュー記事から拾った50の名言を集め、当時の様子について簡単に説明してくれています。あまりアップル社のことに詳しくなくとも、時代を追って話しが流れていきますので、MacがiMacになり、その後iPodが出て、iPhoneになって・・・と成長の過程も同時に知ることができます。

50の名言は日本語訳のほか、英語のフレーズも記載されています。この英語の本文をググッてみると、関連の文章や動画に飛べますのでとても便利。巻末に参考文献も出ていますが、全記事をチェックしたい方は検索するほうが早いと思います。

有名になったスタンフォード大学での演説(下に貼ったものです)を改めて見直すと、この本に記されている人生やビジネスについての言葉の重みを感じ取れたように思います。あわせて読む+見ることをおススメしたいです。





jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・「はい?」とおっしゃる方いっぱいいると思うんですが、この本にある言葉を読んでいて、私はなぜかマイケルみたいだなーと思ってました。なんだろう、似てる部分があるように思うんですよ。

・とすると、やっぱり一流の人には子どものひたむきさと大人の賢明さを持ってるってことなのかも。



 
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2010

12/07

Tue.

18:50:17

キング・イン・ザ・ミラー 

Category【MJ


キング・イン・ザ・ミラーキング・イン・ザ・ミラー
(2010/10/16)
清涼院 流水

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書き出しをご紹介します。

鏡の中の人物に、ぼくは時折、こう問いかける。


「今の自分の人生の流れが決まったのは、いつだった?」


 多くの人がそうえあるように、子どものころ、ぼくは、親が用意して
くれた人生の流れの中にいた。


 そうした流れの中でのみ生き続ける人もいるだろう。けれど、多くのおとなは人生の途中から、自分自身で選んだ流れの中を一生懸命に生きていくのではないだろうか?


 少なくとも、ぼくの場合は、そうだった。



表紙、一見写真のように見えますがすごくキラキラなイラストです。本書にはマイケルの写真は一切登場しませんので、写真とともにマイケルの成長を追いたいというのであればこの本はおススメいたしません。

ビジネス書作家によるマイケル本ということで、とりあえず読んでみようと購入しました。マイケルファンとしての気持ちとビジネス書愛読者としての気持ちとで読んでみたつもりです。

一番強く感じたことは「この本の読者ターゲットはどんな人ですか?」でした。まずマイケルファンには受け入れられにくいでしょうね。長年のファンにとっては、あとがきに「作中の記述は基本的にすべて事実に基づいていますが、一部に想像で補った部分や、わかりやすくするために脚色した箇所があることは、念のため、おことわりしておきます。」とあるように、読んでて「それは違うんじゃない?」と思えるところがちらほら出てきちゃうと、ちょっと気分がダウンする。そうじゃなくても、今はマイケルの名前やイメージを使うだけでがっぽり儲けることができるそうですから、マイケル愛よりお金を想像してしまう人も少なくないはずです。でも、あとがきにお断りがありますし、お話の流れとしては読みやすいと思います。

最近ファンになった方には、ぽこぽこと重要人物の名前が出てくるけどなんの説明もなくって理解しにくい場面もあるのではないかと思いました。また、ビジネス書としても「偉業」と言われているマイケルの音楽のスゴさみたいなものが十分伝わって来ない。運ではなく努力であそこまでの実績を残したことが語られています。しかし、その当時の背景やら規模が伝わりにくいので、その他のビジネス書のようなピンとくる強いメッセージがありません。なんとなく、どれも中途半端な印象が強く残っています。

とはいえ、幼児虐待や皮膚脱色を全否定してくれてるのは嬉しいですね。著者はもともとはマイケルファンというよりはプリンスやマイケルの妹ジャネットのファンだったそうです。ファンじゃなかった人にもマイケルの影響が広がりつつある。

マイケルの人生は今やあらゆる方面で研究対象になりつつあります。音楽、ビジネス、慈善事業だけではなく、彼の人生そのものを追うことで「偉業」を分析する仕事に取り掛かっている方もおられるはず。これからきっとベニー・グッドマンやレイ・チャールズのように映画が作られたりもするのではないでしょうか。中でもマイケルに見る「成功」をテーマに本を書きたい人は世界中にたくさんいるはずですし、もしかすると「マイケル論」として彼の残した言葉を綴り合わせた論語集が出るかもしれません。バイブルが物語調にわかりやすく書き下されたように、これからは多くの人がマイケルに注目し、研究して伝えていく時代になるんだろうなーとこの本を読んで実感しました。個人的にはすごく嬉しいことだと思ってます。

面白い!と思ったのは、プロローグとエピローグを語っているMJのイニシャルを持つ「僕」が、マイケルの1つ上の兄マーロンだったこと。これはファンからのポイント高しですね。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・語り手がマイケルになっているせいか、マイケルの著作の焼き直しを読んでる気分になりました。

・短い期間で書き上げたことと思いますが、それにしても参考文献が少なすぎる+偏ってるんじゃあないだろうか。

・他のファンのみなさんはどんな風に読んでおられたのかしら。ちょっと気になります。


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2010

12/06

Mon.

12:45:28

マラソン・ウーマン 

Category【随筆・エッセイ



マラソン・ウーマン (幻冬舎文庫)マラソン・ウーマン (幻冬舎文庫)
(2010/02)
甘糟 りり子

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書き出しをご紹介します。

麻酔とハイヒール

 真っ白い棚には色とりどりのマニキュアの小瓶が並んでいた。辺りにはアロマオイルの優しげな香りが漂っている。店内にはラウンジ系の音楽が控えめに流れている。ここは心地良さだけで埋め尽くされた空間だった。
 青山の外苑西通りにあるEXCeLは、いきつけのネイルサロン。2階が美容室で3階はネイルやエステティック、ヘッドスパなどのスペースである。
 私の両手両足の指は銀紙で包まれている。明日からの入院に備えて、ネイルカラーを落とさなければならないのだ。3日後に右足首の手術を受ける。手術部位である足はともかく、手のネイルはしたままでも良さそうなものだが、ドクターが爪の色で健康状態を判断することもあるとかで、ネイルカラーはすべて落とすように看護師から指導を受けた。



この本を購入する前レビューを検索してみたのですが、なかなか詳しいものに出会えませんでした。マラソンに関して書かれていること、ロンドンマラソンへの挑戦記録であることしかわからない。なので、えーい!と思い切って購入した1冊。実は私、2008年からちょこちょこ走っていたのです。ちょうど我が家の前にはジョギングや散歩にちょうど良い川原があります。ここをゆっくり歩いたり走ったりしてたのですが、マイケルの悲しいニュースの後はぱったりと外へ出る気持ちにならずで、走ることもやめてしまいました。

でも、走りたいという気持ちはある。そこで年明けからはスポーツを再開しよう。やっぱりマラソンにもう一度取り組んでみよう、と今は手持ちのマラソン本でモチベーションを上げている段階です。

さて、本書のスゴさはロンドンマラソンを完走しちゃってるというところではないでしょうか。この時の著者の年齢が42歳で、しかもマラソン暦1年で完走ですから、恐るべし。ちなみにマラソンを始める前の著者のスポーツ暦ですが、本格的にテニスをなさっていたそうですので、全くのサラ地から運動を始めたわけではないようです。

上の書き出しにもありますが、長年のテニスとハイヒールによって培われた捻挫癖(お酒に酔った状態でヒールを履くとカクカクとこけて捻挫をしちゃうんだそうです)を治すべく、著者は足首の手術を決断します。診断書に書かれている病名は「右距骨下関節不安定症」というもので、靭帯の大部分が弱くなりぶらぶらになっている状態だったそうです。靭帯は一度伸びたり切れてしまうと、アキレス腱のように自然治癒はありません。スポーツ選手でもない著者が手術を選択した理由は、恐らく痛みや不便さが募ってのことではないでしょうか。体のどこかが思うようにならないと、すぐに治療したくなるのが人の心というものです。手術は成功しますが、回復には時間がかかります。しかも両足が同じ状態にあり、右の次には左の手術が待っている。右足の術後の様子に、著者は左足の手術をすべきかどうか、迷ってしまいます。

そこでプロに相談しようと向かった先はR-Body Projectというジムでした。ここにあるSOAPというシステムは体のメンテナンスを行うための測定をしてくれ、治療院並みの対応をしてくれるところなんだそうです。この日、著者は左足手術は不要であることを知ります。

実は手術の前、伊達公子さんのマネージャーが伊達さんのマラソンの話をなさったことがあり、マラソンが気にかかっていた著者。この日も左足の手術がなくともフルマラソンに出られるか否かを尋ねていました。R-Bodyのトレーナーさんから測定結果を聞くなり、1年後のロンドンマラソンに出場することを決意!なんとも潔くマラソン生活へと突入です。そしてすぐにアディダス ジャパンへ向かい、具体的な調整に入っていきます。

このアディダス ジャパンの存在は非常に大きいとともに、マラソン初心者には大変役に立つお話がたくさんありました。プロについて指導を受けているんだから、フルマラソンは走れて当然!と思う方もいるかもしれませんが、素晴らしい指導者のもとでも個人の努力がなければ何事も成し遂げられません。私のように個人トレーナーをつける余裕のない人間には、「そういう練習方法でプロは指導していくんだー」と非常にためになりました。

ロンドンまでの1年間、著者はアディダスのスタッフさんたちといくつかのレースに出るのですが、確実に成長している過程を読んでいると自分もすぐさま走りたくなってきます。またマラソンは個人の戦いのような孤独さが付きまとうスポーツだと思っていたけれど、チームの存在が非常に大きなモチベーションとなっていることも知り、むしろチームスポーツであると認識を新たにしたほどです。

すでに走りこんでいる人ならば、ちょっと物足りないかもしれない。けれど初心者には走る計画やウェアから靴選びまでの情報が盛り込まれた教書になると思います。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・東京なら皇居のまわりがマラソンスポットのようですが、ソウルのマラソンスポットってどこなんだろう。そもそもちょっとした体を鍛えられるジムが割高のソウル、私もマラソンメンターを探さなくちゃと気合を入れました。

・やはりプロのサポートは受けられるなら受けた方が良いようですね。走り方一つにしても、自己流では楽な走り方はできないんだと思います。やっぱり体幹か。




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2010

12/03

Fri.

14:17:57

思い出トランプ 

Category【日本文学


思い出トランプ (新潮文庫)思い出トランプ (新潮文庫)
(1983/05)
向田 邦子

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書き出しをご紹介します。

かわうそ

 指先から煙草が落ちたのは、月曜の夕方だった。
 宅次は縁側に腰かけて庭を眺めながら煙草を喫い、妻の厚子は座敷で洗濯物をたたみながら、いつものはなしを蒸し返していたときである。
 二百坪ばかりの庭にマンションを建てる建てないで、夫婦は意見がわかれていた。厚子は不動産屋のすすめに乗って建てるほうにまわり、宅次は定年になってからでいいじゃないかと言っていた。定年にはまだ三年あった。
 植木道楽だった父親の遺したものだけに、うちは大したことないが、庭だけはちょっとしたものである。宅次は勤めが終わると真直ぐうちへ帰り、縁側に坐って一服やりながら庭を眺めるのが毎日のきまりになっていた。
 暦をめくるように、季節で貌を変える庭木や下草、ひっそりと立つ小さな五輪の石塔が、薄墨に溶け夜の闇に消えてゆくのを見ていると、一時間半の通勤も苦に思えなかった。文書課長という、出世コースからはずれた椅子も腹が立たなかった。おれの本当の椅子は、この縁側だという気がしてきた。
 厚子も夫の気持が判っているらしく、いつもは二言三言で引き下がるのだが、この日は妙にしつこかった。宅次もいつになく尖った声で、
「マンションなんか建てたら、おれは働かないよ」
と言い返した。



『林真理子の名作読本』に紹介されていた小説です。この本を読んでみようと思った理由は、林さんの感想を読み、きっと人の心の情景がうまく言葉にされているに違いないと思ったからです。著者自身は生涯独身でしたが、この小説では殆どが夫婦をテーマとしたものになっています。

どの作品も主人公は50代に手が届くか、通り過ぎたばかりかという年齢層の男女になっています。全体的にからっと明るい話というよりも、離婚や浮気といったどんより感が漂ってる。しかも現在浮気をしているとかではなく、浮気してしまった当時のことを回想していたり、心のしこりとして残っていたりとやっぱりどこか影がある。

そんな短編が13本載せられているのですが、どれもかなり印象が強いです。読後にタイトルの並んだ目次を見ていると、それぞれの話がまるで自分の身の回りに起きたことであるかのように思い出される。それもパステルカラーのぼんやりした色合いではなく、原色の毒々しさたっぷりの絵を見たかのように、はっきりと浮かんできます。

なるほど。これは読んでよかった。短編なのにこんなにインパクトがあるなんて。これはもう少し年齢が行ってからもう一度読み返したいものです。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・昔、私の祖母が好んで向田邦子作品を読んでいました。私が本に触れようとすると、「あんたにはまだ早い。30歳過ぎたら読んでみろ」と言われたのを思い出します。

・たしかにこの作品はある程度人生の酸い甘いを経験しなければ共感できないでしょうね。30代でもまだ早いかもしれません。


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2010

12/02

Thu.

20:36:45

女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法 

Category【社会


女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法~女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法~
(2010/06/10)
勝間 和代

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書き出しをご紹介します。

はじめに

 私は「活」という字が大好きです。
 活動、活発、活力、活用、活躍、活気、活路、活き活き……。
「活」のつくことばは、どれも動きがあり、元気があります。前に進もう、壁を乗り越えようという意志を感じます。
 漢和辞典をみると「活」という字は、水が勢いよく流れる様子を表したものです。そこから転じて、活き活きと生きることを表しているのです。
 活き活き生きること、そのために自分の頭で考え、自分のからだを動かすこと。
 それが「活」です。

 ところが私たちは、しばしば「活」をおこたります。
「うまくいっていない、何かやらないといえかに」とわかっていても、自分の頭でしっかり考えず、からだを動かさないことがあります。そんな状態のまま、ただ時間だけが過ぎていきます。ときには、何ヵ月も、何年も、そのままです。
 あまりにもったいないことです。
 たとえば、あなたがいまの仕事に不満があったとしたら、その不満を取り除けるのは、あなたしかいません。心のなかにぐずぐずと不満をかかえているだけでは、何も変わりません。
 このとき、もっとも根本的な解決策は転職です。それには準備が必要ですから、時間がかかることもあります。すぐには踏み出せない人もいるでしょう。
 しかし、転職はいますぐできなくても、ほかにやれることはたくさんあります。たとえば、いまの職場でコミュニケーションの方法を変えてみることです。



itunesからキャンペーン時に格安で購入しました。iPhone/iTouchで書籍を読むのは初めてです。移動時にちょこちょこ読みましたが、10個の単元がそれぞれ簡潔にまとまっていたので非常に読みやすかったです。

副題が「○活必勝法」となっているように、○の部分に文字が入ってそれぞれの必勝法を勝間さんが説明する方式です。10のテーマがありますが、詳細は以下。

Chapter1 人活
Chapter2 美活
Chapter3 就活
Chapter4 恋活
Chapter5 婚活
Chapter6 産活
Chapter7 住活
Chapter8 エコ活
Chapter9 財活
Chapter10 日本活

女性がターゲットの本ですから、美、恋、産などビジネス書にはめったに出てこない言葉が目立ちます。男性が読めば「は?」と思うに違いないと感じながらも最後まで読んだのですが、個人的には産、住、日本は共感できる部分がありました。

産に関してですが、これはどこででも言われていることですけれども、年齢が高くなるにつれお産のリスクが発生します。昔は30歳以降のお産を高齢出産と言った物ですが、この頃は40代で初産の方も多い。そもそも結婚年齢が30歳を越えているわけですから、妊娠の可能性も10代20代よりは低くなる。私もアラフォーですが子供がおりませんので、(欲しいのに)子供ができないリスクを日々感じています。20代の頃は自分の生活が楽しすぎて、すぐに結婚なんて考えませんでしたけれども、今になってみると子供が欲しいなら1日でも早く結婚して出産の準備をすべきだと思います。

また日本については、私が外から日本を見ているという立場もアリですけど、何か漠然とした不安のようなものを感じています。少子化や高齢化の問題も含め、マイナス要素ばかりがこころに浮かんでしまう。お金に余裕のある方ならば、非居住者の道を選択する可能性だってあるかもしれない。納税額だって日本は割高ですから、むしろ海外へ移住するのは賢い選択となってしまうのかもしれない。

とりあえず、女なら読んどけ。というのが正直な感想かな。特に夢だの理想だの言ってられない年齢になる前に読んでおくと、将来を見据える上で参考になると思います。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・勝間さんの本を読んでいてよく思うんですが、女性は鎧を身につけろ!と言われている気になる。恋愛の話や結婚の話でも、どこか一人でがんばらなくちゃならない印象を受けるんですね。夫を当てにするなというのはわかります。人間、一人で死んでいくというのもわかります。でも、夫婦という小さなコミュニティを育もうという気配がないんですよね。それはちょっと寂しいところ。

・ただ、こういった知識は持っているに越したことはありません。リスク回避に必要な知識です。ただ男の人にしてみれば、自分の彼女がこの本を真剣に読んでいるのを見るのは嬉しくないかもしれませんね。どんどん女性に強くなられて、男性の落ち着ける場所がなくなっちゃうかも。


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2010

12/01

Wed.

21:31:55

眼力 

Category【自己啓発


眼力 (CD付)眼力 (CD付)
(2010/06/21)
斎藤 一人

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書き出しをご紹介します。

 その後、どうなるか、あなたは知らない

この前、私は、英語の通訳になりたがっている男の人と出会いました。
 その人は、通訳の資格をとるために、ずぅーっと勉強をしているのだけれど、試験を受ける度に落っこちる。
 私と会ったときも、彼は試験に落ちたばかりで、
「次は、絶対、受かります!」
 そういってました。
 そうすると、その周りにいた人たちは、「通訳って、すごいわねぇ」って。
 だけど、一人さんは、それがすごい不思議でした。
 それで、試験に落ちた彼にたずねたのです。
「通訳になった後、仕事はあるのかい?」



おなじみ斎藤一人さんの書籍です。今回は眼力について。

眼力というと、アイメークばっちりに目に重点を置いた化粧だったり、ギラギラしたビームでも出てきそうな眼光鋭い狩人のような目だったりを想像しますが、この本で書かれていることは物事を見極める目を持とうというお話に終始しています。一人さんの単行本の中では、この本はわりと厚い方だと思います。全220ページです。そしておまけのCDも1枚ついています。

この本、実際とても読み応えがありました。周りの環境に流されずに、目の前で起きていることを分析するのは非常に難しいことです。どうして?という疑問を持つことすらままならず、「ああ、そういうもんかなー」と流されてしまう。とりあえず「ぼんやりだけど見えてるよ」という状態から、その後ろに隠れている真の意図に気づけるようになるには、眼力を磨かなくてはなりません。

本書では商売のお話を中心に例を出すことで、眼力のなさや先見の明を説明しています。銀行の融資の話の例は非常にリアルで、そんな恐ろしいことが本当にあるんだろうかと思ったほどです。また就職難だと言われて随分長い時間が過ぎましたがどうしてそんなことになっているのか、何が原因なのかというのを一人さんの解釈から学ぶことができます。

素直に「ああ、そういうことか」とスンナリ受け取ってしまうのも世渡りの上では必要なのかもしれませんが、実生活ではそうも言ってられない世の中になってきています。先々をも見渡せる眼力を持っていなければ、楽しく過ごせない。仕事を楽しいものにするにも眼力が必要です。その具体例がこの本にはたくさん記されています。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・今年出た一人さんの書籍の中で、私はこの本が一番パンチが効いていたように思います。

・見抜く力を眼力。今後はつねに深読みする習慣を付けていこうと思います。


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