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2008

07/10

Thu.

07:19:19

インド夜想曲 

Category【海外文学

須賀さんの翻訳本を読みました。

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
(1993/10)
アントニオ タブッキ

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タイトルを見て、「インドには興味ないんだよー」という方も、だまされたと思って手にとってみて下さい。帯には「旅行記」とありますが、私はやっぱり小説だと思います。舞台はインドですが、これはヨーロッパ文学だと強く感じました。


まずは書き出しをご紹介しましょう。

 タクシーの運転手は先のとがったひげをはやし、ネットでまとめた長い髪を白いリボンでしばっていた。シク教徒だろう、と僕は判断した。ガイド・ブックに出ているとおりの格好だったからである。僕のガイド・ブックは、ロンドンで買ったIndia, a travel survival kitという本で、インドについて、かなりエキセントリックで、一見なんの役にもたたぬような情報が載っていて、これを求めたのは、なによりも好奇心からだった。この本の実用性に気づいたのは、ずっとあとになってからである。



この本は一瞬迷路に迷い込んだような錯覚を引き起こす部分が多々あります。特に終わりの数章は、いきなり話が解決するかのように見えますが、読後にやはり謎が残るのです。全体12章のイメージをそれぞれが「これがタブッキ・ワールドか!」という強い謎に包まれています。

私が理解するところでは、僕はインドで失踪した友人を探しに、スーツケース一つ手にインドへ渡ります。ボンベイ、マドラス、ゴアを巡る旅。旅の中での人との出会い、インドと言う土地の不思議さ、そして僕が一体何者なのか、わからないままぐいっと小説の中に引き込まれてしまうような1冊です。驚くのは、作者はイタリア人ですが、登場人物の僕の周りにはヨーロッパが凝縮されています。イギリス、ポルトガル、フランス、イタリア、そして舞台はインド。謎が多くて、まるで霧のようなベールに覆われているような曖昧さに、この詰め込まれた世界観が小説のスパイスとなって味を引き締めています。サスペンスのような、探偵もののような、なんとも不思議な小説。ただはっきり言えるのは、強い後味を残す、かなり濃い味の小説だという事です。五感で読む小説、というところでしょうか。

タブッキという人は、須賀さんのエッセイに何度も顔を出すイタリア人のうちの一人です。須賀さんはタブッキの小説を高く評価されており、特にこの『インド夜想曲』は、序文から結末まで、全ての構成、文体、流れを絶賛されています。

須賀さんが長年を経て翻訳したいと思った気持ちが伝わる1冊です。タブッキ、もっと読んでみたいなぁ。こんな濃い、深い小説は久しぶりでした。大満足。

映画も是非見てみたい。あ、フランス映画なんですね。

インド夜想曲インド夜想曲
(2003/10/31)
ジャン=ユーグ・アングラード

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