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2009

03/18

Wed.

21:22:47

屋根の上のバイリンガル 

Category【語学 

今日は久々に面白い言語学の本をご紹介したいと思います。



アマゾンさんの画像がなかったので、上は白水社さんのHPから。

アマゾンさんは、こちらです。
jumee걲guidance1pR 屋根の上のバイリンガル―エッセイの小径 (白水Uブックス)

私が見つける言語学の本は、なぜかスラヴ系言語の専門家のものが多いです。それが大抵面白いから不思議なんですね。著者の沼野先生がロシア・ポーランド文学専攻と知り、絶対面白いはず!と期待たっぷりで読書をスタートしたのですが、やはり期待通りの面白さでした。

では、書き出しをご紹介しましょう。

 一九八六年の夏、ニューヨークに滞在していた時のことから始めよう。ぼくが泊まっていたのは、(財布の都合と、自動車で旅行していた事情のため)マンハッタンの西の端に近い十番街にあるモーテルだった。マンハッタンといってもこのあたりまで来るとかなり荒んだ感じで、商店もほとんどなく、夜になると人通り途絶えてしまうのだが、通りをはさんでモーテルの真向かいに一軒ぽつんと食料品店があって深夜まで営業しているので、ときどきビールやつまみを買いに立ち寄ることがあった。この店の主人は白人の大男で、髪もスポーツ刈り、愛想も悪く(もっともニューヨークではそれが当たり前だが)、初めのうちはちょっと恐ろしい感じがしたものだ。話す英語はまあ流暢だが、強い訛があるので、英語は母語でないとはすぐにわかった。しかし、どこの出身なのか、検討もつかない。ある晩のこと、彼の店に寄ると、ちょうど彼が息子らしい男の子と英語でない言葉でしゃべっているところに出くわし、かってに聞き耳をたてさせてもらった(失礼!)。すると、会話の内容はもちろんわからないのだが、ロシア語やポーランド語を知っているぼくには馴染みの単語が次々と耳に飛び込んでくる。これはスラヴ系の言語に違いない、とは思ったもの、残念ながらぼくの知識では何語だかはっきり判別することはできなかった。



今までよく考えたこともなかったのですが、귺긽깏긇 は移民の国ですね。それも世界各地から人が集まり、当然それだけの数の言語が使われています。沼野先生は、そんなアメリカでのスラヴ語世界に注目し、ハーバード大学で博士課程を送られました。

移民世代が2世、3世となり、国籍はアメリカ人であっても、出身国のコミュニティで育てば必ずしも英語が母語となるわけではありません。ポーランドに行かずとも、生きたポーランド語に接せる環境がアメリカには存在するのです。それが、アメリカ英語にとっても、そして他言語にとっても興味深い現象を引き起こします。そんな言語の楽しさが記されている1冊です。久々に大オススメ。特に権威いっぱいの学問書が苦手な方で、「言語学ってなに?」「言語学、つまらない(By語学系の学生さん)」という方に読んでいただきたいです。アメリカとスラヴ系言語の関係なんて、みなさんなかなか想像つかないでしょう?面白い上にためになる、たいへん読みやすいエッセイです。

実は私がこの本にすっかり引き込まれた理由は、듰뜎 語に残った 둋빒럻뼹귩볺쀍궢궲궘궬궠궋 語の存在に興味を持っているからです。すっかり英語の仲間入りした日本語がいくつかあるように、韓国語(お隣の事情がわからないので、あえて韓国語と限定しました)でも似たような現象が存在します。それもスゴい量で。植民地時代の影響を考えたとしても、どうしてこんな語が?と思われる言葉が今でも使われている。(ただ、使用率は高齢者に多いです。)この本のおかげで、その「知りたい!」気持ちをどうやって学問につなげるのかがわかりました。

jumee걲point1d この本を読んで jumee걲point1d

・英語を勉強している時、アメリカの映画やドラマを見ている時、わからない単語が出てきますよね?辞書を見てもうまく探せない。「きっとイマドキの言葉なんだろうなー」と流していたのですが、それはもしかすると、外国語なのかもしれないですよ。外国語がアメリカの英語の一つとして市民権を得たのかもしれません。

・アメリカで生まれ育った在米韓国人の方とお話をすると、面白い発見がたくさんあります。例えば「I'm so タプタプへ(답답해)」のように、なかなか他の言語に訳しにくい「タプタプハダ」をそのまま英語に入れちゃうのです。この「タプタプへ」のように、韓国語でなくては表現し難い語は、寿司や忍者のように、そのまま英語になっていくんでしょうね。

・ヨーロッパ言語には、単語の持つ「性」が文法を左右します。私も第二外国語でドイツ語を選択した時、名詞の「性」に愕然として脱力듋궴궔あきらめました。この「性」、てっきりヨーロッパ言語同士で一致するんだと思ってたんですけど、ロシア、フランス、ドイツなど隣接する国同士でも、一致しない場合があるんだそうですね。へー、と思いながら読みました。

・駆け出し日本語教師の私としては、「ああ、こういう風に授業で日本の話をしてあげよう!」と思えたのでした。沼野先生+千野栄一先生の本をヒントに授業準備しようと思います。

・タイトルの「屋根の上のバイリンガル」。バイリンガルとは、母語以外の言語を、母語と同じように自由に操ることができる人と、日本では良いイメージで捉えられていますよね?ところがアメリカでは、むしろ「英語をまともに話せない」的なマイナスのイメージをも含んでいるんだそうです。この本を読んで、決して肯定的な意味のみではないことを知りました。バイリンガルに関する章だけでも、一読の価値アリ。


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