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2009

06/23

Tue.

11:42:24

犬婿入り 

Category【日本文学

mixiの須賀敦子さんコミュニティで須賀さんに続く美しい文章を書く方として紹介されていた多和田葉子さん。ドイツ在住でドイツ語でも作品を発表されておられます。須賀さんに並ぶ美文とあれば、ぜひ読んでみたい!ということでこの本を読みました。

犬婿入り (講談社文庫)犬婿入り (講談社文庫)
(1998/10)
多和田 葉子

商品詳細を見る


書き出しをご紹介します。

『ペルソナ』

 セオンリョン・キムがそんなことをするはずがない、と初めはみんなが口をそろえて言ったものだ。美智子ももちろんそう思った。セオンリョン・キムは、まじめな男だから、親切な看護夫だから、絶対に彼の仕業ではない、とみんな口をそろえて言ったものだ。レナーテが嘘をついているのだ、と。レナーテの担当医もそう言った。レナーテの入っているコーラス部の指導をしているセラピストもそう言った。レナーテが、本を借りるためではなく、おしゃべりをするために毎日出掛けて行った患者用図書室の連中もみんな口をそろえてそう言った。



この本には上で紹介した『ペルソナ』とタイトル小説の『犬婿入り』の2作が収められています。芥川賞受賞作です。

『ペルソナ』は、姉弟でドイツに留学している道子の外国で受けた心の葛藤を記したものです。ところで書き出しの最初に出てくるセオンリョン・キムという名前ですが、キムという苗字からも想像できるとおり韓国の男性。後に漢字表記が出てくるのですが、金成龍だそうです。この名前はハングル発音だとキム・ソンリョンでアルファベットだとKim Seong Ryongとなります。ハングルのアルファベット化には独特の方式があり、英語力で読もうと思っても無理のあるものがあります。(例えば崔さん(チェさん)はアルファベット表記だとChoiです。彼らはローマ字圏ではMr.チョイになっちゃいます。)

このことはお話の内容とはなんの関係もないのですが、いつもハングルのアルファベット化に困っていた私には変に記憶に残る部分となりました。でも内容もちょっと微妙な違和感というか、「暫くは結構。おなかいっぱい」な気持ちになりました。簡単に説明すると、ユーロ合併前のドイツではアジア人全般に対する偏見があり、日本人もその偏見を受けつつも差別する側に回っていることに気付いた道子の怒りを表現しています。道子はアジア人全般を「東アジア人」と表現し、日本、中国、香港、韓国、遠くはベトナムまでもを「一つ」としています。私たちがコートジボワールとブルキナファソの区別が付かないと同様にヨーロッパ人には日本も中国もベトナムも差がわからないのかもしれない。人種差別は決して許せることではありません。でも今、韓国で暮らす私は、差別という意味ではなく、日本と韓国は別の国で別の文化背景を持つ、全く別の国であり人であると強く感じています。悪く言えば「一緒にしてくれるな!」と言いたい。だって、それぞれの国にはそれぞれの良さがあり、その良さこそが違いであり味であると思うからです。それは外に出たことで日本の良さを強く感じるようになり、それをアピールしたいと感じるにつれて出てきた感情です。道子の場合は人種として「東アジア人」と言っているのか、それとも文化も含めた上で使っているのか、ちょっとその点引っ掛かりました。もし私が道子ならきっと彼女のようには行動しないなーという点が多かったので読了感が複雑だったのかもしれません。

『犬婿入り』も不思議な話です。昔土曜の夜に見ていた「まんが日本昔話」を思い出しました。
塾の独身女先生は、とても変わった人。親の目からみると変なことばかり教えているように思うのですが、当の子どもだちは楽しそうに通っている。ある日先生のもとに太郎という男が現れて、塾に住み込むようになります。太郎はなんだか人とは違う力を持っています。太郎がやってきて、先生の日々が代わり、街が変わるという話です。

芥川賞の選考委員のコメントがおもしろいのでリンク貼っておきますね。

jumee☆signHPD第108回芥川賞受賞賞作

多和田さんの本はあと1冊手元にあります。
週末、ゆっくり読んでみるつもり。

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