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2008

02/08

Fri.

10:35:54

「話して考える」と「書いて考える」 

Category【随筆・エッセイ

時々文学に関する本を読みたくなります。小説ではなく、文学を解説している本です。そういう時は大抵恩師の著作を読むのですが、今日はこの本を読んでいます。

「話して考える(シンク・トーク)」と「書いて考える(シンク・ライト)」「話して考える(シンク・トーク)」と「書いて考える(シンク・ライト)」
(2004/10)
大江 健三郎

商品詳細を見る


今では文庫本が出ています。
「話して考える」と「書いて考える」

大江健三郎さんは日本で二人目のノーベル文学賞受賞者です。そんなに有名な方なのに、私はこれ以外の大江作品を、未だ手にした事がありません。この本を購入しようと思ったのは、中にT.S.エリオットのお話と、児童文学のお話があったからです。私の恩師はT.S.エリオットの研究者でした。恩師がお好きだったエリオットの詩を、大江健三郎氏も好んで読んでいるというところに、何か非常に親近感を感じました。そして児童文学の項では、フィリパ・ピアスの「トムは真夜中の庭で」を取り上げておられます。

この本、3色読みしようとボールペン片手に読んでいたのですが、一語一句全てが美しすぎて結局線を引くことをあきらめました。日々「美しい日本語を」と自分に戒めながら、お手本となる作品を探しておりました。そこでこの本に出会い、「ああ、これが日本語のすごさなんだ。」と改めて感動しました。これは講演記録をまとめたものです。よって話し言葉が文章化されています。テレビでお話されている所を見た事があります。非常に難しく感じたものですが、いざ文章にしてみると、無駄がなく簡潔な文章はシンプルそのものです。そのシンプルさにより、一文のメッセージ力が強くなる。聞きながら考えていると、非常に複雑に感じるものなのかもしれません。そして気品のある言葉がとても高いところにあるもののような気がして、遠い世界の難しい話だと思ってしまったのかもしれません。

ここで下手に紹介するのは、もったいない1冊だと思います。感動が多いからです。特に、最初の項の「中野重治の美しさ」は、是非読んで頂きたいと思いました。私はこの本に出会うまで、中野重治という人を知りませんでした。そして中で引用されている文章を読み、改めて日本語の強さと美しさを感じました。昭和初期の作品の多くには、「美」や「生」や「死」が強いイメージをもって表されているように感じる時があります。この中野重治もそうです。平和の中に暮らす私達には、それ程の感性をもって感じとり、文章に表す事が困難になっているのではないでしょうか。現代人が感性を磨けるように、中野重治の作品を紹介して下さったのだと私は解釈しています。

最近、速読や多読について考えておりましたが、この本を読み、じっくり味わう、熟読の必要性を改めて感じさせられました。また再読がまた違う方向性を示してくれる事を思い出しました。再読について、引用します。

 しかし多くの本を読みかさね、人生を生きてきもして、ある一冊の本がもついろんな要素、多用な側面の、相互の関係、それらが互いに力をおよぼしあって造る世界の眺めがよくわかってから、あらためてもう一度その本を読む、つまりリリーディングすることは、はじめてその本を読んだ時とは別の経験なのだ。とフライ※1はいうんです。そのような読み方だと、なによりもまず、よくわかるし、この本はこうした方向に深めてゆくようにして読み進めばいいんだと、はっきり意識して、そのとおりに読むことができる、というわけです。
 そのような読書は、自分の人生の探求に実り多いものとなります。とくにそうした探求が切実に必要な人生の時になって、本当に役に立つ読書の指針・仕方です。つまり、「もう時間がない・・・・・・」としみじみ感じとる大人にとっては、そうした読書が必要なんです。

※1 フライ カナダの文学理論専門家。「読みなおすこと-re-reading」について書いている



今日は新たな読書法としての「再読」について、久々に深い意味を感じました。スピード読書も一つのあり方ですが、言葉を磨くには熟読も必要です。流して飲み込むのではなく、一つ一つを噛んで味わいながら本を読むことも、言葉だけではなく心をも磨く方法なのだと思います。大江作品の入門として、非常に適した1冊をみつけたと思いました。これから他の作品も読む予定です。

トムは真夜中の庭でトムは真夜中の庭で
(2000/06)
フィリパ・ピアス、高杉 一郎 他

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