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2010

09/10

Fri.

09:07:15

本格小説 

Category【日本文学



本格小説〈上〉 (新潮文庫)本格小説〈上〉 (新潮文庫)
(2005/11)
水村 美苗

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本格小説〈下〉 (新潮文庫)本格小説〈下〉 (新潮文庫)
(2005/11)
水村 美苗

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書き出しをご紹介します。



「職業」としての小説家と「天職」としての小説家とは別物である。
 出入国カード、レンタル・ビデオの会員証、クレジット・カードの申請等々―日常生活の中で私たちが書きこまねばならない書類は思いの外たくさんあり、そしてそこには「姓名」「生年月日」「住所」などとともに、「職業」という欄がもうけられている。そこへくると私はいつも戸惑いを覚える。そんなところに「小説家」などと書き込む必要はないのかもしれない。だが、「職業」という字を眼の前に、私が今までわずか二冊の小説しか書いておらず、その印税だけでは生計がたたないことを思い起こすのである。そして下手な字で「自由業」と書きこんだりしながら、いったいこの私に自分のことを晴れて「小説家」と呼べるような日がくるのだろうか、小説を書いて食べていけるようになったらさぞや満足だろうなどと考えるのである。
 だが、このような悩みは「職業」をめぐる悩みである。駅前に洗濯屋の看板を出した人が商売が成り立つかどうか悩むのと基本的には変わらない。この世で食べてゆかねばならない人間にとっては深刻な悩みだが、小説を書こうとする人間にとってはもっとも深刻な悩みではない。もっとも深刻な悩みは「天職」をめぐる悩みである。



一気に読まずにはいられませんでした。

上下巻、各600ページもあります。なのにあまりの面白さについついのめり込んでしまうので、ページの多さは負担にならないはず。

著者は父親の仕事の都合で、12歳の時に家族へニューヨークへ渡り大学院を卒業するまでの時間をアメリカで過ごします。時代背景としては、戦後の高度成長期の頃でしょう。その頃に出会った東太郎という人物の人生について語られた小説です。

上巻は著者が語り手となり、水村家や東太郎との出会いについて書かれています。この水村家というのは著者のファミリーのことで、父母姉と自分です。著者ご本人の名前が出てきたり、家族の様子がリアルに書かれているので、自伝のような印象を与えています。

東太郎はアメリカで成功したビジネスマンがモデルとなっています。アメリカに来るも、他とは一風変わった生活をしている。まずはお抱え運転手として渡米し、そして著者の父が働くカメラ会社のセールスマンとなり、その後独立して巨額の富を築きます。ところが凛々しい外見でありながらも40歳を過ぎても独身のまま、酒もタバコもやらない。一匹狼のような清々しさと寂しさを抱えた人物です。

下巻は、東太郎がアメリカへ来る前の話です。著者がカリフォルニアの大学で教鞭を取っているところで、一人の日本人青年がやってきます。話をすると、東太郎を知っているという。彼はひょんなことから、日本で東太郎に出会い、本人から著者の名前を聞いたことがあるといわれ会いに来たとのこと。話を聞くと、東太郎が抱えていた心の痛みが見えてきます。

読んでいて、これがフィクションのような気になるのですが、やはり小説は小説のようです。それにしても、壮絶で壮大なお話でした。海外で暮らす大変さは分かっているつもりですが、戦後すぐのアメリカで日本人が暮らすことは、今のように誰もが気軽に踏み出せる道ではなかったんですね。昭和の陰陽を感じます。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・強いインパクトを感じました。あの当時のアメリカの強さは誰もが知ってることですが、そこで並に飲まれずに生きた人がいる。

・これを読み、一度ニューヨークに行ってみたくなりました。日系人の歴史も知りたい。

・海外でも力を育てられる人がいる。私もがんばる。



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