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2010

10/21

Thu.

06:48:24

それからはスープのことばかり考えて暮らした 

Category【日本文学


それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)
(2009/09)
吉田 篤弘

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書き出しをご紹介します。

サンドイッチ

 茶色の紙袋に白いインクで数字の「3」がひとつ刷ってある。
 この町に越してきたばかりのころ、すれ違う人が、皆、その紙袋を抱えているのがなんとも不思議に思えた。「1」や「2」や「4」はなく、ただ「3」だけが、乾いた紙の音をたててすれ違ってゆく。
「ああ、あれはね」
―ある日、意を決してアパートの大家さんにたずねてみると、
「サンドイッチ屋の袋なのよ」
あっさりと答えが返ってきた。
「わたしも何回か試してみたけど、なかなかおいしいわよ」
 大家さんは、その名も大屋さんといって、アパートの最上階にひとりで暮らしていた。
「オーヤのオーヤよ。覚えやすいでしょ」



密林で食べ物についてのエッセイを探していた時に偶然みつけた一冊。密林でのレビューを読んで購入したつもりでいたのですが、読みはじめて「あれ?こんな本だったかな?」と、レビューで受けた以上に感動が。とにかくステキな本でした。ああ、こんな楽しい本は久しぶりだった!

私は児童文学が大好きです。本当に子供だった頃はドイツとイギリスの作品を見つけては読み漁っていました。とは言っても、ウチはとても貧乏でしたから、父親が子供だった頃の(たしか戦時中か戦後すぐに出版された)少年少女文学全集と、田舎の小学校の図書館にあった本しか手に入りませんでした。ですんで、読んだのはメジャー作品ばかり。ケストナーの作品は1000回以上読んでいると思います。

この本には、ヨーロッパの児童文学を思わせるような温かさがある。買った時はどういうわけか食に関するエッセイだと思ってたのですが、実際は物語でした。小説というより物語という言葉がピッタリなんです。書き出し部にある「3」の紙袋という謎だっぷりの出だしからしてワクワクがはじまってる。主人公は「大里くん」なんですが、大家さんがなぜか「オーリィ君」とフランス映画の主人公ふうにリィをちょっと巻き舌で呼ぶものだから、みんなが彼を「オーリィ君」と呼ぶようになりました。最初に出てくる食べ物がサンドイッチだったり、主人公がオーリィ君だったりと、なんとなくヨーロッパを思わせるキーワードがいくつか出てくるのもポイントです。

もしかすると、行間や漢字の使い方が児童文学っぽいのかもしれない。主人公は大人ですし、子供が登場するとはいえ、やはり大人目線のお話です。でも、取り巻く世界が平和に満ちている。それは文字の見た目にも現れているのかもしれません。

登場人物もすべてがケストナー作品に出てくるような人ばかり。とくにサンドイッチ屋で出会う小学生の律くんが私のお気に入りです。大家さんも捨てがたい。オーリィ君のキャラクターは今で言うところの草食系ですが、オーリィ君を囲む人々みんなが小さな秘密やちょっとした魔法を使えそうな雰囲気をかもし出しているので、逆に生き生きとした印象を受けます。

ただひとつ困ったこと。やっぱりこの本は食の本でして、出てくる食べ物すべてがおいしそうなんです。中にラーメン屋さんのお話が出てくるのですが、もう食べたくなってどうしようもない。またタイトルが示すように、スープももちろん出てきます。これは逆にスープを作りたくなってくる。

スープのように、心の温まるお話でした。これは本当におススメ。

jumee☆point1d この本を読んで jumee☆point1d

・ケストナーの本を読んだ後のような幸せ感、満足感、平和。

・でも、あとがきによると、舞台は東京なんだそうです。私は最初から北欧あたりの町の一角を想像しながら読んでいたので、「え、東京?」とビックリしました。

・そしてうれしいことに、この作品は3部作なんだそうです。月舟3部作。他の作品も絶対に読みたい。


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