07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

--

--/--

--.

--:--:--

スポンサーサイト 

Category【スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

☆ 応援、ありがとうございます ☆ banner_03.gif

[edit]

trackback -- |comment --

page top

 

2011

07/27

Wed.

20:34:12

情事 

Category【日本文学


情事 (集英社文庫 143-A)情事 (集英社文庫 143-A)
(1982/04/20)
森 瑤子

商品詳細を見る


書き出しをご紹介します。

 夏が、終わろうとしていた。
 見捨てられたような一ヶ月の休暇を終えて、秋への旅立ちを急いでいる軽井沢を立ち去ろうとしながら、レイ・ブラッドベリや、ダールの短編の中に逃げ込んで過ごした、悪夢のような夏の後半の日々を、考えている。そして、エルビス・プレスリーの突然の死をFM放送で聞いた八月の半ば、私の中で、青春の最後の輝きがまたひとつ、確かに消えていったのを、識った。
 木漏れ日が、白く光ながら庭の芝の上へと降り注ぐのを、ほとんど上の空で見惚れていると、一瞬、心の波立ちは静まり、その微かな波間に隠された、たくさんの悲しい傷は、痛みの記憶を忘れたかのようにみえた。が、次の瞬間には、木立の中に吹く風のたてる、わずかな変化にさえも、心臓は激しく揺す振られ、すぐにまた、あの辛かった言い争いや、あるいは、思い遣り深かった官能の数々の仕草や、恐ろしかった夕食の情景などの中に、再び、引き戻されてしまうのであった。
 情事の終わりが、あんなにも残酷だったのは、蒼ざめてついた、愚かな嘘のせい。人生に様々な思いを味わってきた。大人の女であったにも拘わらず、私は、レインの前に、完璧で、びくともしない、虚偽の積木の城を作り上げてみせることが、できなかった。



文庫本の諸般が1982年に出ていますから、今から約20年前。ちょうどバブル期の頃のお話です。帯には「バブル前夜、当時彼女は憧れだった。誰もが大人の女・森瑤子の世界に夢をみていた。1982 ベストセラー」とあります。

私が最初にこの本を読んだのは、確か山田詠美さんの作品を読むようになってからだったと思います。久々に森瑤子さんの作品が読みたくなり、先日帰国した際に購入しました。

主人公は作者と同じ「ようこ」という名の女性。漢字は「洋子」ですが、ところどころに著者に重なる部分があります。イギリス人の夫との間には一人娘がいます。昔は音楽を志していたのですが、今は翻訳業に携わっている。まるでこんな部分も作者に似ていますね。

洋子の夫は海が好きで、休みとなると海へ出る。自然、二人の関係はどんどんと冷めたものになりつつあり、洋子は外の世界に愛情や性を求め始める。洋子と夫が行きつけのバーは外国人が多くあつまり、洋子もその中に溶け込みつつ、どうにか心の隙間を埋めようとします。

そこで出会うのがレインです。タイトルが「情事」ですし、洋子とレインは不倫の関係に入っていくのですが、その描写が当時は本当に本当にせきららと言いますか、大胆でした。

でも、内容はそんな大胆さと異なり洋子の心の動きが「あー、なんか分かるわー!」と女性の恋愛の肝みたいなものを見せてくれます。

 この本を読んで 

・この本で一番印象に残っているのは洋子が「ぼくのために泣け」という作品を読んでいるところです。この本、私も好きでよく読み返すのですが、そのシーンと読んでいる作品の合わなさが強く心に残りました。

・しかし、いつ読んでもこの作品は「うーん」と唸ってしまいますね。もう少し、森作品を読み返したいと思います。



☆ 応援、ありがとうございます ☆ banner_03.gif

[edit]

page top

 

コメント

page top

 

コメントの投稿

Secret

page top

 

トラックバック

トラックバックURL
→http://siawasetuikyu2.blog10.fc2.com/tb.php/666-e4631d49
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。